ウィーンを代表する名画
クリムトの「接吻」。
華やかな色、
幻想的な美、
日本画のような叙情的な雰囲気、
私が大好きな絵画の一つである。
しかし、
この名画には、不自然な点がある。
私見に過ぎないのだが。
華やかな中に、
どこかしら、
のような少し物憂げな雰囲気を
醸し出しているのだ。
ある意味、
このキスの仕方は、
情熱的な交尾をすることで有名な
熱帯魚ベタの抱擁のようにも
見える。
なぜなら、
男性の腕が女性を包み込む、
あるいは、抱き締める、
のではなく、
下から支えるように抱き抱えている、
ように見えるからである。
身長差だけでは、説明が付きにくい。
そこで、話が変わるが、
皆さんは、
家族や最愛の人の死に直面し、
その人を抱き締めたことがあるだろうか？
実は、
亡くなったばかりの人、子供、ペットを
抱き締めた時に、
このような姿勢になるのである。
日本の文化では、
骨壷という風習がある。
葬儀の中、
骨壷を抱き抱えた時にも、
この姿勢になるのである。
世界中を魅力して止まない華やかな名画
クリムトの「接吻」。
実は、
生きている最愛の女性ではなく、
死別した最愛の女性への口付け、
であり、
もう二度と口付けすることができない
最後の別れである場面を
華やかに描いているからこそ、
世界中を
魅力して止まないのではないだろうか。
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