ガレージの車の下から鳴き声が。
犬の赤ちゃん。
危うく轢かれるところだった。
慌ててミルクを飲ませ、
病院に連れていき、ワクチン。
名前を付けた。
明らかに雑種だった。
私が、
無理やり、
うちで引き取ることにした。
山ほど吠えた。
言うことは、
なかなか聞かなかった。
ただ、純粋で正直だった。
たまに、散歩で家の前を通る犬に
よく似ていた。
この子が通るたびに、
うちの子は、クンクン鳴いて、
近づいて行った。
おそらく、親兄弟なのだろう。
この子たちも可愛いかった。
ある日、帰りが遅くなり、
夜中に散歩することになった。
散歩中、うちの子は、
いきなりリードを引っ張り、進路を変えた。
知らないおじさんが、
近づいてきていたので、
追い払おうと、
吠えて闘う構えだったらしい。
私もまだ幼かった。
いつの間にか、うちの子も歳を重ね、
私の年齢を追い抜き、
私は守られていた。
言うことを聞かないうちの子は、
やはり正しいように感じた。
私の保護者であり、
うちの守り神だったうちの子。
お風呂やシャワーを
ちゃんとしてあげられなかった。
多分、もっと一緒に、
お風呂に入りたかったはず。
よく吠えたので注意されまくった。
吠えないように頑張っていたはず。
庭ではなくて、室内で、
ずっと一緒に寝起きしたかったはず。
大阪海遊館
日本の森コーナー
https://www.kaiyukan.com/area/exhibition/008.html
そして、、、
部屋でずっと一緒に寝起きして、
毎日一緒にお風呂に入り、
鳴いてもピーピー声。
きっと、だから
うちの子に生まれ変わったに違いない。
生まれ変わってくれたから、
全てを共にすることができた。
しかし、この歳になっても、
また守られた毎日だった。
初盆。
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